いったん不動産投資やめる宣言をしてから、また再びここ2ヶ月物件を探しておりました。
この2ヶ月、異業種交流会に参加して不動産屋さんとお知り合いになったり、
戸建投資と同時に一棟中古アパートにも範囲を広げて物件を探し始めていました。
今日は福島県郡山市で見つけた中古アパートを見てきたので、その時の体験談をブログにしました。
今回は物件調査と会話に集中してて写真をほとんど取り漏れてしまった(´・ω・`)
郡山市一棟アパート物件概要
価格:1500万円
築24年木造2階建て2K×4戸 家賃4万×4戸=16万円/月 年商192万円 表面利回り12.8%
土地面積176㎡、建物延べ床面積129㎡
相続税路線価は600万円。耐用年数すぎてるけど建物代金を結構載せてる印象。
郡山駅から徒歩30分(1時間に1本出てるバス12分徒歩2分)
満室オーナーチェンジ
修繕履歴無し
このような物件です。郡山市に関しては東北で仙台に次いで2番目に大きな都市であり、東京と仙台を繋ぐ中継点でもあります。
周辺に工業団地もあるし駅からもアクセスもよいです。近年では土地区画整理事業も継続し、バイパスも開通している途中なので都市としてはとても良いですね。
同じ福島県のいわき市と比較しますと、いわき市は街の魅力はさほど変わらないのに原発避難者が多く人口が一時的に増えたことから土地や物件価格が上昇しています。比較して郡山市の物件は同程度の物件で見ると価格が安いので、不動産投資をするならいわき市よりも郡山市だと考えています。
不動産屋に連絡
これまで複数の物件に対して楽待から問い合わせを行っています。が、一度も不動産屋から連絡がきたことがありません。
楽待の問い合わせメッセージ機能はたぶん壊れてます。
今回はアットホーム経由で問い合わせをかけたところ、丁寧にメールをいただきました。
色々と質問事項があったのですが、物件を見に来ませんかとシンプルなお返事。
私はいま都会に住んでいて郡山市までは電車で2時間以上かかりますので、そう簡単に物件を見に行くことはできないのですが。
物件を見る前にある程度の情報を頂きたいと考えていましたが、たぶんメールとか得意じゃないのかもしれない。
電話もしたのですが、なかなか話がかみ合わない感じ。
電話によるとすでに僕の後に問い合わせがジャンジャン来てるから、止めて僕に対応してるとのこと。
うーん。この物件1ヶ月も前から出てるのに、僕が問い合わせたタイミングでそんなに問い合わせ来るかなー?
急ぐ理由はないのですが、自分の経験にもなると思い、仕方なく物件を見に行くことにしました。
物件のチェックポイント
私が事前に用意したチェックポイントです。
郡山市は福島県の内陸にあるとはいえ、2011年の震災を経験している土地です。震災で建物がどの程度壊れているのかはよく調べないといけないと思いました。
基礎部分のクラックの個数や幅、深さは要チェックです。基礎についてる鉄格子から床下を除いて、壊れてないかもチェックしたい。
シロアリの蟻道がないかも確認しないと。
あとは水害もおこったエリアですので水害ハザードマップは事前にチェック済。この物件は郡山駅の北西部にあり東北新幹線より西側。日大付近の阿武隈川は氾濫して1階水没になったようなのですが、この物件は大丈夫でした。
写真をみるに物件の前面はタイル貼りのようです。外壁や屋根の塗装、修理を24年間行っていないので、どれぐらい劣化してるか見ておこうと思いました。外壁屋根塗装が必要となればその修繕費が150万円かかる計算です。
そうすると物件価格は1650万円となり、192万円を割ると利回りは11.63%です。築古のアパートで利回り12%を切るとさすがに収支計画がよろしくない(10年後からCFがマイナスに)ので屋根が壊れてないか、雨漏りの跡、外壁のにじみ、劣化具合はチェックです。
あとは階段や鉄部分。錆があると塗り直しで1~3万円は必要になっちゃう。まぁ安いけど。
これらのチェックポイントを念頭に物件までいきました。
物件チェック後と交渉
物件にたどり着くとすでに不動産屋さんがいらっしゃいました。
というより僕は30分も前に物件に到着して周辺エリアの様子を確認済ですが。周辺にアパートは少なく募集中のアパートは少なそうに見えました。
屋根は遠くから双眼鏡でチェックしていて、問題なさそうに見えました。
さて、チェックポイントですが建物の基礎はクラックが1本もありませんでした。震災を経験したのにしっかりした物件だと思います。
外壁は触るとチョーキングがおこるばかりか、ボロボロ崩れるぐらいでした。雨シミはないので浸透はしてないけどすぐに外壁塗装しないとリスクが高くなりそうです。ある日突然雨シミができたなんて入居者から電話があったら顧客満足度に関わります。
蟻道なし。鉄格子から内部の床下の様子は見れず。(暗い)
想定外だったのは階段です。階段は鉄でできていて錆は多少みられるものの、震災の影響で階段と建物の結合部分に亀裂が入っていました。深度はわかりませんが、これも修復しておかないと危険です。
それから基礎のすぐ上の壁に大きめの割れがありました。これは問題なさそうだけど修理しないと。
ということで当初考えていた、外壁+屋根+階段の塗装修繕が必要に思いました。
その他のポイントは特に問題なし。基礎は綺麗でこのまま使えるので安心。
ガスはプロパンガスでガス会社がリースで無料提供タイプ。
あとは物件に関して不動産屋さんにいくつか質問。
Q.現大家さんは去年購入して短期間で売却しようとしてるがこの理由は?
転売利益目的
大家が高齢なので処分したい
とのこと。なんだ転売か。それにしても高齢なのに去年買って転売って商魂がすごいですね。1700万円で去年買って今年1500万円で売却だと、ほとんど利益出ないと思うんですけど。家賃収入が80万円あっても手数料考えたらかなり赤字ですよ。
なので転売利益というより処分して現金化したい意向なんだろうな。コロナで不景気になりそうだし現金化を急いでいると予想。
Q.瑕疵担保責任はどう考えているか
瑕疵担保責任は免責で、とのこと。現状4戸満室なので中が見れない。外観だけで判断せよ、というのは不動産投資初心者の僕には厳しいので、瑕疵担保免責で構わないから値引きをお願いしました。
値引き交渉のポイント
外壁・屋根・階段の修繕で150万円必要
瑕疵担保免責了承につき30~50万円
この合計180~200万円を値引きしてくれたら買いますと申し出ました。
ところで売主さん的にはこの値引きには応じられないとのことで結局交渉は破談になりました。買ったときより利益が出ないと売りたくないんだそう。現状満室経営で問題ないから売り急ぐ理由はないのでしょうね。
いっぽうで、僕にも今日急いで買う理由はありません。
購入してから瑕疵が見つかったら例えばシロアリなら30万円、雨漏りなら10万円はかかります。
それにこの短期間での売却がひっかかります。何か不具合が内在している可能性は否定できません。僕が買わないで他の人が買ったにしろ、その人がすべてのリスクをかぶることになりますよね。
いわばババ抜き状態。だからリスクヘッジとして外壁・屋根・階段の修繕費と瑕疵担保免責部分は値引きしてもらわないと将来急な出費の恐れがあります。それではリスクに対処できません。
リスクに対処できないと中の入居者に迷惑をかけることになります。
事前に僕の費用でホームインスペクションをやらせてもらえたら瑕疵担保免責でもOKという話をしましたが、難色を示したので、ホームインスペクション無し。となれば瑕疵担保免責でも条件は合意できません。
瑕疵担保責任は負わない、物件の中も見ずに判断せよ、値引きもしない、というのは僕に全部かぶれってことですし。
高利回りの12.8%と言われても、買ったタイミングですぐ修繕が必要で、築古アパートなのに利回りも悪くなる、
今後コロナの影響が見通しがつかない。
買わない理由はたくさんありますね(;´・ω・)
同じぐらいの価格帯でもう少し条件のよい物件は関東にもあるし。
ということで、今回、数万円の交通費と人件費を賭けて郡山市までいきましたが、残念ながら購入にはいたりませんでした。
でもこれも自分の経験になったので自分的には良かったと思っています。
コロナの影響で不動産価格下落が見えてきた
不景気になれば不動産が投げ売りになるそうです。僕はリーマンショックを経験していませんが先輩大家が言うにはそういうことで。
ともなれば、この物件1500万で値引きなしの強気で出してますが、僕に売っておけばよかった、ってなるかも?
あるいは僕のあとに問い合わせがジャンジャン来てるらしいので、すぐ売れるかもしれませんけどね。1500で買った人は将来のリスクに備えられる人なのでしょうか?
不景気になれば入居者が仕事がなくなって、家賃が払えなくなる可能性も否定できません。
自分はもっと安全に経営したい。